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思考

守破離の「守」

守破離とは、「規矩作法 守り尽くして 破るとも 離るるとても 本を忘るな」という千利休の言葉から生まれた伝統芸能における教育ステップである。

守とは、師が教える形を忠実に守る基本段階である。

真似るは学ぶ。何事も、親や師を真似ることから、学びは始まる。上手な者を探して上手に真似ることが優位に立つ秘訣である。二流の形を忠実に真似しても一流にはなれない。一流の形を間近に観察して忠実に真似しなければ一流にはなれない。ご近所にたまたま一流の世界的な権威者がいることはまずありえない。福岡にいた高校生の孫正義は、東京の藤田田に押し掛けて将来を相談したように、主体的に積極的に行動しなければ一流の形を見ることはできない。自ら本を探して、著者に手紙を書き、教えを乞わなければ、一流の形を間近に見ることはない。一流の者に師事できた者は最初のスタート地点でライバルと圧倒的な差がつく。雲の上の人に手紙を出す習慣を持ちなさい。

基本を忠実に真似ると壁にぶち当たる。真似しようとするほど壁にぶち当たる。なぜそうなるのかと形を意識して考えるようになるから壁にぶち当たる。疑問を細かく噛み砕いて、小石を一つ一つ拾うように手にとり、時間をかけて吟味していくより他にない。あなたの情熱が試される期間である。