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思考 感覚

表出を測るプロファイリング

パスカルが看破したように、人間は考える葦である。考える能力は妄想する能力であり、嘘をつく能力と言い換えられる。

嘘や妄想は、信念や希望にも進化するため、絶対悪と決めつけられないが、詐欺や洗脳があとをたたないのは、人間が本質的に嘘つきで妄想癖を持つからである。

息を吸うように嘘をつく輩から身を守るために、身辺情報や機微情報から人物像を組み立てるプロファイリングという技術が開発されている。なぜ今日、その色を着て、そのブランドを持ち、そこに座るのか?なぜ姿勢が前に傾くのか?なぜ口角が上がるのか?なぜ瞬きするのか?持ち物や態度やしぐさから読み取れることは多くある。

持ち物や態度やしぐさは、声と同様に、心の表れであり、持ち物の色やブランドは気分や気質を象徴化しており、同意する場合は姿勢が前に揺れ、反対する場合は姿勢が後ろに揺れる。また目線と同様に足先は関心のある方角を向く。

虎穴に入らずんば虎子を得ず、をお勧めしない。君子危うきに近寄らず、をお勧めする。あなたの直感は正しく、ヤバそうな輩はやはりヤバいのだ。結果的にヤバくなかったとしても生きる世界が違うのだ。あなたがあなたらしく生きるためには、近寄らないことだ。

内なる情動と合わせて、表出を測るものさしを持たなければ、現実と理想のギャップは広がり始める。