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思考 感覚

よく見るもの、よく聞くものに引き寄せられる

トルステン・ハーフェナーの本には、数学教師の馬が計算するという逸話が出てくる。

キース・バリーの話には、ロシアの盲人が指先で紙幣をなぞり、製造番号を読み当てるという逸話が出てくる。

馬がなぜ数を当てるのか、盲人がなぜ番号を言い当てるのか。

馬は出題者に表れる癖を見て、盲人は出題者が鳴らす癖を聞き、解釈したのである。

スマホカメラで血圧を測る技術がある。人が嘘をつく時に表れる顔面の血流を読み取り、AIがパターンを解釈する嘘発見技術を応用したものらしい。

現実を変えたいなら、馬のように2度は見なければならないし、盲人のように2度は聞かなければならない。細かく何度も認識するものに、記憶が引き寄せられ、解釈できるようになるのである。